コンシューマー向けのプロダクト開発やUXデザインについて自分の思考を深めるためには始めた毎週月曜日夜更新の無料のNewsLetter 。
今回で3週目となりました.
前々回と前回でユーザーのリテンションをどう高めるかについて今までのインプットやインサイトを惜しみ無くアウトプットしてみました。
言語化してみるということを初めて2週間既に経ったわけですが、言語する前と比べるとインプットの質が上がり比例してアウトプットにも反映されてて思考の質もだいぶ高まった気がします。
ただ、開発しているプロダクトが忙しいこともあり、なかなか取れる時間も少ない中、頑張って書いるため今後はもしかしたら2週間に1回投稿になってしまうかもしれません🙏
その分、質の良いニュースレターを書いていこうと思っているためご了承いただけると嬉しいです。
少しでもモチベを上げていきたいと思ってるので、もしよろしければNewsletter登録していただけると嬉しいです笑
今回の記事は優れたToCサービスはどのような成長戦略で成長してきたかを調べていくうちに共通したある特徴があり、まとめてみました。
前提として、ToCサービスの成長戦略は事業体によって様々であり、複数あると思われがちですが、実際100社を超える世界トップティアのToCサービスの初期の成長戦略を調べた結果初期の成長戦略は大きく7つに限られることが分かっています。
以下はその7つの手法です。
友人や同僚への連絡
ターゲットを絞りアプローチする
ターゲットユーザーが集まる場所に行く(オンラインもしくはオフライン)
インフルエンサーの協力を得る(有料もしくはオーガニック)
フィジカルコンテンツを取得する(チラシ、ステッカー、看板など)
メディアからの取材を受ける
バイラルコンテンツの作成
多くのトップティアのToCサービスは、このリストのいずれかを用いて、最初の100人、1000人。つまり0~1を築いていたのです。
ただ、0~1はこの手法を活用して築けたとしても、多くのスタートアップの悩みはこれからです。その1を10に。その10を100にできるかが結局のところ鍵になってきます。
やはり成長するなら、tiktokやSpotify、Tinderのように線形的成長ではなく、指数関数的成長をしたいのではないのでしょうか?
実はこういった1~10,110~100を超えたTiktokやSpotify、 Tinderなど指数関数的成長を経たスタートアップには、ある最強の成長戦略が共通して存在しています。
それがバイラル化です。
実は優れたToCサービスのほとんどが、上記の7つの手法にいずれかを使い、ある程度ユーザーベースを構築した後、このバイラルエンジンを元に成長しているのです。
以下はバイラルエンジンによって成長したToC企業です。知っているサービスがほとんどなのではないのでしょうか?
逆説的に、バイラルエンジンを持っていないサービスは上手くいく可能性が低いことも示唆しています。
※バイラルとは「紹介や口コミ」
※サービスとバイラル成長がマッチしてない場合は例外
※サービスローンチすぐはスケールしないことも重要
バイラル化の重要性
では、なぜ
バイラル成長がここまで重要か?
成長したToCサービスの成長エンジンにはなぜ必ずといってもバイラルエンジンが組み込まれているのでしょうか?
その理由は以下の2点に存在します。
顧客一人あたりの獲得単価の削減
指数関数的な成長を得られる
まずどんなビジネスもCPA/LTVが非常に重要であり、
例えば『顧客一人あたりの獲得単価』が『顧客生涯価値』よりも高ければ、そのビジネスは赤字です。
逆に『顧客一人あたりの獲得単価』が『顧客生涯価値』よりも低ければ、そのビジネスは黒字に近づきます。
そのため、どれだけCPAを下げることができるのか?というのはビジネスを行うに当たり重要なキーになってきます。
ただ、多くの人はマーケティングのために広告やインフルエンサー活用などの戦略を取ります。しかしこれには課題があり、競争によって広告単価も高くなりがちですし、認知を獲得するだけでも莫大な資金を必要とします。
CPAを低くしたいだけど、難しい。そこでバイラルエンジンは非常に優位に機能するのです。
例えば100人既にもうプラットフォーム内にいて、その100人が1人あたり2人に紹介するといったバイラルの仕組み(バイラル係数:K=2)がサービス内に組み込まれていたとしましょう。
その際以下の図を見ていただけるとわかると思うんですが、1人が2人に紹介するといった場合、10週目には100人から10万人にまで伸びており、どれだけ指数関数的な成長を得られるかわかると思います。
この場合、必要コストは広告のような従量課金モデルよりも低くできる。尚且つ、広告より遥かにリーチできるため、遥かにCPAを抑えることが可能なのです。
ちなみにバイラル係数が2の場合、14週目には100万人を突破します笑
結局スタートアップの宿命として指数関数的な成長を得られるかどうか?にあります。そして実際に指数関数的な成長を起こしたToCサービスのほとんどがバイラルエンジンによる成長であったことを省みると、どれだけバイラルエンジンが重要かわかると思います。
ではどうバイラルを構築していくか?
ここまで最強の成長戦略であるバイラルエンジンを構築するべき理由について説明していきました。
ではこのバイラルエンジンどのようにサービス内に組み込むと良いのでしょうか?
実際に多くのバイラルエンジンの種類を分解してみた結果、バイラルは以下の2つに分解できます。
詳しく説明していきます。
内発的バイラル
内発的バイラルとは、ユーザーが自発的にこれだけ頑張った!これ見てほしいといった形で共有するようなバイラルの仕方です。
具体的な手法としては
共有したくなるような体験を提供する。
ユーザーが達成感を感じた際に、進捗をSNSでシェアできる機能を提供する。
その際、共有したくなるビジュアルを提供する。
外発的バイラル。
もう一つが外発的バイラルといい、サービス側がインセンティブを提示して、その代わりに紹介してもらうバイラルの仕方です。
具体的な手段として
招待した、されたお互いがサービスをお得に利用出来るようなるインセンティブを提供する。
人が誰かと使うこと前提で両者にメリットが生まれるようにデザインする。
招待枠を制限しプレミア感を演出しそこに入ること自体がインセンティブである状態を作る
こういった形でバイラル化は2つの軸に分けることができます。
結局信頼できる第三者から紹介されたものは欲しくなるものですし、 人間は人が欲しがるからという理由で、物を欲しがる傾向(ミメティック理論)あるため、このバイラルエンジンは人間心理学観点から見ても理にかなっているのです。
ただ、1つ懸念点としてバイラルエンジンは
『どうすればユーザーが共有してくれるだろう?』
『どうやって良い体験をした直後にシェアさせることができるだろう?』
といったユーザーのコアマインドを正しく理解してこそ上手く機能する物なので、
まずはこのコアマインドの理解をした段階で、上記で分類分けしたバイラルエンジンを適切に選定していくのが最適解だと考えています。
まとめ
今回は優れたToCサービスはどのような成長戦略で成長してきか?そしてその成長戦略はバイラルエンジンによるものであり、そのバイラルエンジンについて、まだまだ解像度は荒いですが、なぜ重要か?そしてどのようにバイラルを築いていけばいいかを体系化するためにNewsLetterを書いてみました。
ただ、今回最後に1つだけ言いたいのが、バイラルエンジンはあくまで獲得手段であり、最終目標は『獲得した後も使い続けてくれるか?』が鍵でありゴールだと思っています。
つまり、まずユーザーをチャーンさせない。つまり使い続けてくれる仕組みを作った後にバイラルエンジンを構築すべきであり、それまではユーザーの流入を抑えながら使い続けてくれるようなサービス体験にフォーカスすべきだと思っています。
この使い続けてくれるか?という部分では前回記事を書いているため、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
今回は以上です!
今回も最後まで見ていただきありがとうございました!
最後に、来週書く記事はまだ決まっていなく、もしよろしければ以下のアンケートで一番ニーズがあるものを書こうと思っています!ぜひアンケートしていただけると嬉しいです!